今まで、さんざんプエラリアミリフィカ入りのサプリメントでバストアップできるよ!と紹介していたブログが多かったですけど、最近の鎮静化は、コレよ、コレ。
国民生活センターや、医師会もプエラリアミリフィカ配合のサプリメントに注意喚起を始めたからです。
プエラリア・ミリフィカ(学名:Pueraria mirifica)とは、
タイ北部やミャンマーの山岳地帯など、亜熱帯地域の落葉樹林に自生するマメ科クズ属の植物。
プエラリアミリフィカって呪文みたいですけど、プエラリア・ミリフィカはサトイモ科ではなくマメ科で、形状は地中に埋まっている「芋」です。
10年以上前のあるテレビ番組でこのプエラリアを日常的に食べているタイのある部族の女性たちの胸が大きかったことから、この芋には女性のバストを大きくする成分が入っているではないか?ということがTVで紹介さていました。
リアルタイムで見てました。確か、爆笑問題が司会だった気がする。
お笑い芸人が司会の番組で紹介されるとなると信ぴょう性に疑問を感じるかもしれないけど、タイでは美容と健康の生薬という扱いで食べられています。
そして、プエラリア・ミリフィカには、女性ホルモンのエストロゲン(女性ホルモン)と似た働きを持つ植物性のエストロゲンが含まれていて、その中でも、イソフラボン類よりも約1,000~10,000倍強いエストロゲン活性があるとされているデオキシミロエストロールやミロエストロールがプエラリア・ミリフィカには含まれていることも分かっています。
簡単に言うと、イソフラボンという割と有名な植物性のエストロゲンの1000倍から10,000倍の強い作用がある成分が含まれているのが、プエラリア・ミリフィカと言う芋。
[st-kaiwa2]飲むだけでバストが大きくなる魔法のサプリメントに違いない![/st-kaiwa2]
豆乳飲んでなんだか調子がいいわ。という実感があるなら、イソフラボン類よりも約1,000~10,000倍強いエストロゲン活性があるとされているデオキシミロエストロールやミロエストロールが含まれるプエラリア・ミリフィカだったら、バストアップもするんじゃないか?と熱い視線を向けるのは無理のないことだと思います。
ここでは、プエラリア・ミリフィカ配合のサプリの問題について国民生活センターの報告も踏まえて解説します。プエラリア・ミリフィカ配合のサプリメントを飲む前に知っておきたいことをまとめておきます。
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プエラリア・ミリフィカによる豊胸効果は否定された。
プエラリア・ミリフィカの効果効能について、今から60年近く前のイギリスのネイチャー誌にプエラリア・ミリフィカの豊胸効果を調べる臨床実験の効果の証明がされた論文が掲載されたという情報もあります。
しかし、一方で2017年の国民生活センターによる報告によると、プエラリア・ミリフィカの豊胸効果については否定しています。
なお、原産国であるタイでは更年期の女性のための民間薬として長年利用されてきており、有効とする報告が複数みられますが、若い女性がバストアップ等の目的のために使用することに関する安全性、有効性の報告はほとんどみられません
引用 美容を目的とした 「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品 - 若い女性に危害が多発 ! 安易な摂取は控えましょう-
私に英語力がなく60年近く前のネイチャー誌に載ったという論文は見つかりませんでした。誰か見つけたら教えてください。
でも、プエラリア・ミリフィカの豊胸効果の論文の発表から60年近くたった今も、バストアップに関して進展がないことを考えると、豊胸効果が覆されていたり、安全に人に投与することは難しいという結論になると思われます。
プエラリア・ミリフィカ配合サプリメントと言って、実はプレラリアが配合されていないこともあった
60年近く立っても、まだプエラリア・ミリフィカが未だ発展途中ということを逆手に取ったのでしょうか?
少し古いのですが、平成17年に報告された海老塚 豊氏の報告によると、プエラリア・ミリフィカ配合と販売されているサプリメント17製品を分析した結果、9製品についてはプエラリア・ミリフィカの有効成分が検出されていませんでした。
これは、問題。
プエラリア・ミリフィカ配合だから買ったのに、プエラリア・ミリフィカが入ってないなんて、詐欺じゃないですかね。
少し長いですが、厚生労働省のプエラリア・ミリフィカに関する報告書を引用しておきます。
平成17年度 厚生労働科学研究費補助金による、プエラリア・ミリフィカを含む「健康食品」17製品の分析
〔研究の内容〕
プエラリア・ミリフィカについて、活性成分の分析法の開発を行うとともに、実際に市場に流通
している製品分析に応用し、製品中の活性成分の含有量を検討した。〔研究の結果〕
○分析法の開発
ミロエストロール、デオキシミロエストロール、クワクリン(kwakhurin)、イソミロエストロール、
プエラリン、ダイジン、ダイゼイン、ゲニステイン、クメストロールに着目し、LC-MSによる
プロファイル分析法を検討した。○市場流通製品の分析
検討した分析法を用い、実際の製品分析に応用した結果、17製品中8製品から代表的な
イソフラボン類と共に、プエラリア・ミリフィカに特徴的な成分とされるミロエストロール、
デオキシミロエストロール、クワクリン(kwakhurin)、イソミロエストロールが検出された。
〔8製品の検出範囲(一日推奨摂取量あたりの量)〕
ミロエストロール:0.8~231.5μg デオキシミロエストロール:0.5~49μg クワクリン:ND~348.6μg
(イソミロエストロールの数値データは示されていない)・ 9製品については代表的なイソフラボン化合物は検出されたが,プエラリア・ミリフィカに
特徴的とされる上記4成分は検出されず、基原植物の信憑性が疑われた。
・ 製品によってはこれら活性成分の含量が多く、製品の大量摂取は安全性の面で注意が必要であるも
のと考えられた。平成17年度 厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究健康安全確保総合研究分野 課題名「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)の有効性及び安全性等の評価に関する研究」
研究代表者 海老塚 豊 引用 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0824siryou1.pdf
太字は管理人による修正。
プエラリア・ミリフィカを含むサプリメントを飲んで健康被害あり
プエラリア・ミリフィカがきちんと配合されていることは、安心できることなんですけど、プエラリア・ミリフィカ配合サプリを飲んで健康被害があったというのは、わりと良くある話。
そして、プエラリア・ミリフィカを含むサプリメントの健康被害が年々増加傾向にあることから、ついに国民生活センターが注意喚起を行いました。
PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)には、プエラリア・ミリフィカを含む健康食品に関する危害情報が2012年度以降の5年間あまり(注3)で209件寄せられており、特に2015年度以降増加しています。
これらの中には消化器障害皮膚障害といった一般の健康食品でもよくみられる危害事例のほかに、月経不順や不正出血といった、女性特有の生理作用に影響を及ぼしていると考えられる特徴的な危害事例が多く見受けられます。
そこで、「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品について調査し、消費者に情報提供・注意喚起することとしました。
引用 国民生活センター 美容を目的とした 「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品 - 若い女性に危害が多発 ! 安易な摂取は控えましょう-
国民生活センターによると、2015年以降プエラリア・ミリフィカを含むサプリメントの健康被害が増えているそうです。
プエラリア・ミリフィカを含むサプリメントの健康被害が増加傾向にあるのは、プエラリア・ミリフィカを含むサプリメントの粗悪品が年々増えているというよりも、スマホの普及で手軽にプエラリア・ミリフィカを含むサプリメントが注文できるようになったからでしょうね。
ようするに、プエラリア・ミリフィカを含むサプリメント(いわゆるバストアップサプリ)が売れているってことです。スマホなら人知れず注文できますからね。ポチ!
プエラリア・ミリフィカを含むサプリメント(いわゆるバストアップサプリ)の健康被害・副作用
本来の副作用の意味は、よい効果がある一方で良くない作用がある時に使われますが、バストアップサプリの場合は、バストアップすることは認められていないので、国民生活センターでは、サプリを飲んでの不調は、副作用ではなく単なる健康被害の扱いです。
[st-kaiwa1]プエラリア・ミリフィカ配合のサプリにバストアップ効果がないことに関しては後述します。[/st-kaiwa1]
国民生活センターに報告されたプエラリア・ミリフィカを含むサプリメント健康被害の状況
- 下痢嘔吐腹痛 消化器障害
- 発疹・じんましん・ニキビの発生 皮膚障害
- 月経不順・不正出血
- 頭痛
- 乳腺症 乳房の異常
- 呼吸器障害
この症状の中でも頭痛、不正出血、月経不順、乳房の異常などは、ホルモンバランスが崩れた場合に起こります。
つまり、女性ホルモンと似た働きをするサプリメントを飲むことで、女性ホルモンバランスが崩れてしまったことが原因で副作用がおこった可能性が否定できない。
副作用があることで、皮肉にも飲んでいるサプリメントの中に女性ホルモン(エストロゲン)と似た成分が含まれているという結論になってます(苦笑)
ただ、健康被害があるからそこを乗り越えれば、バストも大きくなるというものではないので、健康被害がある中で飲み続けるのはやめた方がいいでしょう。
[st-kaiwa1]補足します。
乳房の異常として挙げられる乳腺症とは、乳腺におこるいくつもの変化や状態に対して総括的につけられた病名で、乳腺に正常とは違った変化が見られると患者に告げられる病名です。
私はバストにしこりが見つかって、ガン!?とびっくりしたことがあるのですが、しこりの細胞を針でチューっと吸い取って細胞を調べた結果、ガンではなく良性のしこりで乳腺症と診断されています。
参考サイト 中澤プレスセンタークリニック http://www.nakazawa-pcc.net/mastopathy.php [/st-kaiwa1]
国民生活センターに報告された乳房の異常としての乳腺症も、しこりの発生だと思われます。
プエラリア・ミリフィカは自然の物だから安全というのは幻想
[st-kaiwa2]プエラリア・ミリフィカは自然のものだから、沢山食べても大丈夫じゃないの?[/st-kaiwa2]
[st-kaiwa1]トリカブトなど毒性をもち有害な植物はたくさんあります。
自然にあるものだから、安全というのは間違っているね。[/st-kaiwa1]
[st-kaiwa2]でも、プエラリア・ミリフィカはタイでは食べられているのに、なぜ日本で健康被害があるの?[/st-kaiwa2]
[st-kaiwa1]プエラリア・ミリフィカは日本には生息していない植物なので、日本人には食べ慣れていないことが原因で、嘔吐や下痢が起こっている可能性は考えられるね。
プエラリア・ミリフィカも海苔のように何世代にも渡って食べ続ければ、下痢や嘔吐などせずに消化できるようになるのかもしれないけど。(参考サイト 海苔は日本人しか消化できない http://www.afpbb.com/articles/-/2716433)
[/st-kaiwa1]
プエラリア・ミリヒカの適正摂取量が不明なことが危険の理由
適正の量を守っていれば、大丈夫という声も聞かれますが、その適正量の根拠があいまい。
大豆イソフラボンの適正量に関しては厚労省から適正量の目安が発表されていますが、大豆イソフラボンよりも強い作用をもつ植物性エストロゲンを含む プエラリア・ミリフィカは、その適切な摂取量の目安が確定していません。
どの程度とればいいのかが分からないのです。
不正出血以外にも眠気吐き気などいつもと違う症状が現れたら、「適正量を守ったサプリ」だったとしてもサプリメントの摂取を中止しましょう。
プエラリア・ミリフィカ配合のサプリメントでバストアップに賭けるのか、将来の妊娠・出産を大事にするか。
いろいろな考え方、価値観があります。どうしてもチャレンジしたいのであればチャレンジする心は止められないよねぇ。
ただ、副作用をコントロールするのはとっても難しいと思うんです。
なぜかというと、内臓への副作用はいつも自覚症状があるとは限らないから。
例えば、バストアップサプリの影響が将来の妊娠や出産にどのように影響するのか分かりません。女性ホルモンが多いと乳がんリスクが高まると言われていますが、バストアップサプリの場合はどうなのか分かっていないんです。
プエラリアサプリメントをとることは、自分で人体実験をするようなものだと私は思いますが、健康を犠牲にしてもバストアップしたい人もいるかもしれなし。
プエラリア・ミリフィカが配合のサプリメントの服用は慎重に。
国民生活センターは、安易な摂取は控えましょう。とアナウンスしています。
(1)今回調べたプエラリア・ミリフィカを含む健康食品には、強い女性ホルモン様作用を持つとされる成分が多く含まれている銘柄がありました。摂取によりホルモンバランスが崩れるなど、思わぬ健康被害が発生するおそれがあるため 、安易な摂取は控えましょ
そして、国民生活センターがプエラリア・ミリフィカ配合のサプリメント販売会社に効果効能に関して問い合わせたところ、バストアップすると回答した販売会社はありません。
(3)摂取による作用について
ある特定の部位に作用すると回答した販売者はありませんでした
各銘柄はどの部分に作用するものかを尋ねたところ、回答のあった
5社中4社で、「特定の部位への作用はない」、
1社で「分からない」との回答で、具体的に特定の部位に作用するという回答をした販売者はありませんでした
[st-kaiwa1]確かに、飲むだけでバストアップできるなんて魅力的だから、気になるよね。でも、薬じゃないから確実性はないよ。自己責任ということは忘れないでね。[/st-kaiwa1]
似たような話で酵素ドリンク&サプリメントもどうなのかなと個人的に思ってます。
[st-card id=359 label=” name=”]
このような記事を書くと、たいてい非難や嫌がらせのメールがきます。
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